パネライ ルミノール・ベース PAM00002 本格的な高級時計でありながらも、すこし遊びを感じる
さて、今回の「時紡ぎ」は前回に引き続き、パネライ ルミノール・ベース PAM00002です!!
パネライ創生期のモデルであり、パネライのアイコンをそのまま表現したかのような時計です。
クオリティー的には現行品と比べるとやはり劣る部分が多いですが、それでも元々のパネライのカラーを表したモデルとしてある意味、現行のどのモデルよりも貴重であるような気がします。
パネライのアイデンティティーの1つとも言えるリューズガード、このリューズロックを見ただけでファッション時計でありながら道具時計感も伝わってきます。
ケースサイドの鏡面への映り込みを見ると、やっぱりロレックスやブライトリングと比べると若干クリアーさに欠けるような気がしますね。
でも、このリューズガードが時計ケース全体を硬派に引き締めるので、あまり気にはなりません。
リューズロックをこのように開くと、リューズを押し込むように締め込んでいたロックが解除され、リューズを回すことができます。
回した感触は「ふわっ」とした心地よい感触。 ヴィンテージでよく感じる感触です。
(ネット上より画像を拝借しています)
採用されているムーブメントはETA社のcal.6497、元々オーガスト・レイモンドというメーカーのムーブメント供給部である「ユニタス」が製造していたムーブメントです。
時計の半完成品(エボーシュ)を作る企業グループが創設された時にユニタスも参加し、それが最終的に現在のETA社となっています。
このcal.6497には、cal.6497-1というバージョンとcal.6497-2というバージョンがあります。
cal.6497-1はムーブメントの心臓部、テンプの輪っかであるテンワが回転するスピードが1分間に18000振動、cal.6497-2は21600振動となっています。
パネライはハイビートのcal.6497-2を採用しています。 どうせなら、昔っぽくロービートのcal.6497-1を採用したら面白かったのでは・・・と思いますが。
シンプルで頑丈であり、イタリアンなパネライでも管理可能なムーブメントだと思います。
ただ、少し気になったのが、ムーブメントを構成しているパーツが大きいからか、「カチカチカチ・・・」と刻む音が結構大きく外に響くんですよね。 普通に部屋の中に二人でいると、相手にその音が伝わるほどです。
まあ、音は時計好きならば気にならない、むしろ嬉しいものですが、プラスチック風防ではなく、サファイアクリスタルの風防を採用してこれほどまでに外に響くって、時計ケースの機密性はどうなっているんだろう・・・と思ってしまいます。
リューズは一段引き出して回すと長針を動かすことができます。 時刻調整ですね。
少し記憶が曖昧なのですが、ベースのETA6497-2にはハックが付いていませんから、このPAM00002にもハック機能が付いていなかったような気がします。
リューズガードが邪魔をして、リューズを引き出すのが少しやりにくいと思いましたが、そこから針を動かした感触は「すっ、すっ」と動く感じで特にストレスはありません。 ベースムーブメントがシンプルなので、引き出すときも妙なひっかかりなどなく、ストレスフリーです。